たばこカード

持ってないと買えません、たばこカード08年導入


 JTなどたばこ会社4社で組織する日本たばこ協会は6日、協会が成人を対象に発行するIC(集積回路)カードがないと、自動販売機でたばこが買えない制度を、2008年4月1日から全国一斉に導入することを明らかにした

たしかに自販機では多少有効に機能するだろうけど、本質的な未成年者の喫煙抑止にはならないだろうね。一度吸い始めてしまえば一緒なんだから、後はどこででも手に入れる手段を見つけるよ。不便になったから吸うのをやめる、という人はそうそういないし、はじめて吸ったタバコは自分で自販機で購入しました、という率もそれほど高くもなく、たいていは悪友や先輩の勧めで1本もらってむせるところからだろう。


そもそも、未成年者に対する点を主眼に置いているのが気に食わない。成人だって吸わないに越したことはない。この人はニコチン中毒ですよ、という診断結果の出ている人にのみ発行するのであれば納得できないこともない。また、違反販売者への罰則も10倍くらい強化してもバチは当たらないだろう。


なんにせよ、そんな小手先のことはどうだっていい。やはり、吸うことによる害悪の周知をきちんと国が推進していくべき。どうみても今の「たばこ規制枠組み条約」はヌルい。どうやったらなんとかたばこを吸い続けられるだろうか、と共存を夢見て思案しながら、たばこを吸いつつ考えた文章にしか見えない。本気で考えてるのであれば、たばこを禁止薬物と同等に扱うくらいのことをすべき(それに値するだけの害悪や中毒性はある)。


ただ、そんなことが喫煙者の蔓延している国会で通るわけがない。たばこ農家を盾にしているが、実は自分たちがかわいいだけだろう。中毒患者たちに国を預けている時点でどうしようもないと諦めるほかないのかもしれない。できることといったら、選挙の際に非喫煙者を選ぶくらいか? 見通しは暗い。


正直、今吸っている人たちは仕方がないと思う。やめることも難しいだろう。でも、今後喫煙者が増えなければ相当に将来は明るくなる。変なカードを持たせて責務を果たしたような顔をしている暇があったら、未成年であれ成人であれ、新規喫煙者を増やさない努力をしてもらいたい。吸い始めてからでは遅い。