松浦亜弥・代々木スペシャル・一日目

ネタバレあり。


あれだけ空席祭りだと言われた代々木公演。会場外もいつものハロコンと比べると寂しい感じだったが、フタを開けてみると結構な入り。松浦の潜在的人気の高さをあらためて感じる。代々木限定グッズは、限定全部セットが売り切れているくらいで、バラは潤沢に用意されていた模様(セットは限定写真がプラスされる)。とりあえずTシャツだけ購入。


今回の代々木では、普段のステージに加えてアリーナ外周部をグルッと回れる周回路が用意されていた(Mステの年末スペシャルのような感じといえば分かるだろうか?)。さらに中央後方にはミニステージも用意されているし、左右前方のスタンド席にサブステージもある。これが代々木スペシャルなのか。穿った見方をすれば、この構造で多少の空席率低下につながっている、と言えなくもないが…(横は72列→58列なので2割減程度、前後やミニステージ分でもう少し減っているかな)。


席はアリーナ2列目下手端の柵横(去年から松浦に関しては端しか来てないような気がする…)。見切れるかも、という不安はあったが、結果的にはそこまで酷くはなかった。むしろ、周回路がそばにあるメリットの方が大きかった。


開演。お決まりの最新シングルからのスタートだったが、二曲目はいきなり「恋してごめんね」というベビーな展開。大好きな曲だけど心の準備ができていないのでイントロでは大いに動揺するが、しっかりと堪能。あり得ないくらい余裕を持って歌いこなせていた姿にビックリする。しかも歌詞の重さをしっかりと伝えきっている。とても「この歌詞だけは納得できません」と言っている人とは思えない。CDの出来(←すごく良い)を遥かに超えてしまっている。はっきりいって、もうこれだけでおなか一杯な気分。


三曲目も「DO YOU LOVE ME?」とこれまたあり得ない選曲。好き嫌いは分かれるかもしれないけど、新しいスタッフはこういう選曲もできるんだな、とジャブをかまされた気分(もっとも、前の曲でストレートを打たれているわけだが…)。


「THE LAST NIGHT」の出来も秀逸。途中の長めに取ったブレイクでの見せ場もつくりつつ、最後の「さようなら」まで渾身の歌いっぷり。完全に自分のものにしている。進歩とかいうレベルではなく、悟りを開いたとかいうくらい。←たぶんオーバー


中盤からは新曲をはさみながら、いい意味でいつもの松浦のライブ。と思っていたら、ビデオコーナーをはさんで後方ステージに移動でメドレー。遠い(苦笑)。そりゃ、ほぼ最前列がほぼ最後列になるんだもんね。途中、ゴンドラに乗ったりしつつ、こちらサイドの周回路を回って帰ってきてくれた。下手側でよかった…。ちなみに「渡良瀬橋」の時の衣装、超かわいかった*^^*。


正面に戻ってきて「初恋」。通常のバラードよりはカッチリとした曲だが、イヤモニタをしていることもあり、これも非常にクオリティ高く歌えていた。やはり好きな曲をしっかりと歌ってもらえることは嬉しい。


夏男は振り付けが全面的に差し変わった。サビのBoyのところで飛ぶアクションはこうあるべきだったろうと強く感じた。まだ慣れないが時間の問題だろう。あと、ステージ前で特効が上がったが、爆発の衝撃が伝わってきてちょっとびっくりした。


アンコールはツップリから。グリコ、なかなかやるな。その後「シャイニングデイ」を全員で歌って終了。と思ったら、松浦がBGMを止めさせて話しはじめた。「自分を信じて、みんなを信じて、やっていきたいと思います。」と。そしてどうしても歌いたい曲があるといい「可能性の道」を歌い始める。ファンは手拍子で応える。

信じて歩こう そう ここまで来た 自分の道を
好きな事しよう ゆっくり 準備を済ませて


信じて歩こう そう 自分の道 自分で探して
好きな道行こう まだ見ぬ 可能性の道

おそらく、今日この代々木でのライブを彼女にとっての新しい道への第一歩としたかったのだろう。この歌詞どおり、自分の道をしっかりと歩もうとする彼女の強い意志を感じ取ることができた。また、この歌を聴きながら、今日すべてのパフォーマンスの高さがこの強い意志に起因していたのだろう、と納得ができた。


ライブの途中までは、松浦復活、という言葉が頭に浮かんでいたが、終演後には、松浦第二幕スタート、という感触に変わってきた。あまり買いかぶるのもアレだが、今日のようなパフォーマンスができるのであればホンモノだと信じてもいいだろう。自分を含め、ちょっと松浦から離れがちだった人間もグイグイと引き戻されるのではなかろうか。恐い存在だ。